支払いすぎたお金「過払い金」の返還の請求についてですが、これは全国的に増えてきていると思います。これについて考えてみると、最近急に増えた法律事務所の広告宣伝が原因かなと思います。以前では、弁護士会の会則により、弁護士の広告はみとめられていませんでしたが、2000年に全面自由化されたこと、債務整理業務が新人弁護士の業務として定番化したこと、司法試験の合格者数の増加など、さまざまな要因が関係しているのでしょう。
払い過ぎが発生するそもそもの原因は、借金をするのに高い利子で借りたりしていることが原因です。また、借りるときの条件をよく読んでいなかったり、説明を十分に受けていなかったりすることもあると思います。また、悪質な業者の中には騙しているところもあるのではないかと思います。そうならないためにも自分でも正しい知識を身につけておくことが必要ではないかと思っています。法律は難解ですが、過払い金については平易な言葉で解説するウェブサイトや書籍も数多くありますので、ある程度は情報が入手できるはずです。
お金を貸す立場と借りる立場では、当然貸す立場の方が強いのですから、借りる方は、少なくとも十分な知識をもって交渉や契約に臨むべきでしょう。そうでないと、よくわからないままに不法に高い金利の設定でお金を借りてしまったり、家族や友人を保証人に差し出してしまったり、所有不動産を担保に提供してしまったりすることがあるかもしれません。おかしな契約をしないために大切なのは、即断しないことです。すぐ決めず、いったんじっくり考えてから決断するようにしましょう。